インターンの村田です。2024年10月17日、八王子にて自然派くらぶ生活協同組合の組合員グループ「虹の会」の皆さんとワークショップ「そもそも寄付ってなんのため?」を行いました。虹の会の皆さんには、ステナイ生活やクラフトリンクなどを通じて継続的にご支援をいただいています。
※本企画ではシャプラニールも団体会員として加盟する、認定NPO法人開発教育協会の教材「援助する前に考えよう」を使用しました。
ワークショップの概要と当日の様子
ワークショップでは、東南アジアの架空の村を舞台に、寸劇やグループでの話し合いを行いました。ワークショップは、村の小学校へ寄付を募る看板について考えることから始まります。この看板を見たら自分は寄付をするか、考え意見を共有してもらいました。
ディスカッションの中では、「自分は寄付をする」という意見が多くありました。10ドル程度なら寄付してもいい、という意見や、寄付を募られたらいつも支援することにしているという声もありました。一方で、その看板を見ただけでは立てた人物や活動について信用することは難しいのではないか、という意見も出ました。
教育支援を届けることは村にとって有意義である等の意見と同時に、村の課題は教育だけではなく道路の整備や、学校で学んだ子どもたちが村を出て行かずに仕事をできるような環境づくりが大事ではないか、などその村の抱えるであろう課題を様々な側面から考える意見も挙がりました。
このワークショップに登場する話の1つとして、与えるだけの支援は必ずしも現地の人々にとって良い影響をもたらすとは言えないということがあります。多額の寄付は人々の援助依存を促し、自立を妨げてしまうことも。また村の一部に利益を及ぼした結果、他の村人の妬みや衝突を引き起こす可能性も考えられます。本当にその支援が必要か、なぜその人々を支援するのか、その支援によってどのような影響を与えうるのか、慎重に考えなければなりません。
今回のワークを通して、現地に暮らす人びとの視点から必要な支援を考えることや、外からの支援が現地にもたらす影響、必要なニーズを聞き出す難しさを感じていただけたのではないかと思います。参加者の方からは「初めてこのようなワークショップに参加し、自立するための支援が重要であることを知った」「自分の満足だけで寄付するのではなく、見えない部分を考えることが大切であることを知った」という声をいただきました。
私自身も以前別のNGOの活動に参加した際、援助の難しさを痛感した経験を思い出し、今回のワークのように学ぶ機会をもっと増やしていけたらと思いました。シャプラニールではこうしたワークショップを通して支援の様子や国際協力について考える機会を提供していますので、ご関心のある方はぜひ気軽にお問い合わせください。
コミュニケーショングループインターン・村田千織
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